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ガラス工芸家 江副行昭氏
ガラスに様々な鉱物を混ぜて独特の世界を構築する「熔壌ガラス」の江副行昭氏です。当寺で個展を開かれて以来のご縁です。
土地の鉱物による、独自の輝きを実現する特殊技法「熔壌(ようじょう)ガラス」を編み出したガラス工芸家の江副行昭氏の個展を開催いたしました。
江副氏は、各地の美術館や百貨店で個展を開かれ、ガラス工芸の第一人者として人気を博しています。
氏の豊富な履歴の中で、寺院の一角をギャラリーにして作品展を開かれるのは、実は初めていうことです。記念すべき場所に当山が選ばれたご縁を嬉しく思います。
会場となった客殿も、そして中庭も、まるであつらえたかの様に、江副氏の作品と融合し、すばらしい空間となりました。
熔壌ガラスは、 「陶器に洋陶和陶があるのだから、ガラス器も洋ばかりではなく『和』に似合うものがあるべきだ」 という江副氏の信念が形になったもの。
「メザシや鮎の塩焼きを乗せて映えるガラス器を作りたかった」とおっしゃいます。
熔壌ガラスは、土地に含まれる鉱物をそのまま焼き上げる製法です。
通常のガラス工芸は、純粋なケイ砂に、いわば「絵の具」のように、発色する鉱物を配合するそうですが、江副氏の熔壌ガラスは、土地土地の砂を、そこの鉱物資源の割合そのままに焼き上げる、いわば「大地の色」。
日本の大地から生まれたガラスは、見事に和食や和室にマッチする『和のガラス』になったのです。
【当山の土で制作されたアミュレット】
山の砂をアミュレットに焼き上げていただいたのですが、なかなか重厚な、深い青みがかったシルバーに焼き上がりました。
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